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熊本大学が「マンガ学」の研究拠点開設 地域振興の拠点にも

2022/10/13

 熊本大学は文学部に国際マンガ学教育研究センターを開設した。マンガを資料として収集するとともに、本格的に研究する拠点とする方針で、マンガを活用した地域振興にも生かしたい考え。マンガの研究は京都精華大学など私立大学で進められているが、国公立大学では珍しいという。

 熊本大学によると、国際マンガ学教育研究センターはマンガのアーカイブ化を進めるほか、研究開発人材の育成、産学官で進める「マンガ県くまもと」の中核的役割を担う。大学院に2023年に修士コース、2025年に博士コースを開設する予定。マンガを本格的に学術的観点から研究する講座や書籍は少ないことから、学問としてマンガ学を作り込んでいく。

 アーカイブ化は京都精華大学の国際マンガミュージアム、北九州市漫画ミュージアム、明治大学米沢嘉博記念図書館などと連携し、全国ネットワークの構築も進める。

 熊本県は「ONE PIECE」で知られる漫画家の尾田栄一郎さんが熊本市出身であることから、熊本地震からの復興策として県内各地にONE PIECEの主人公の仲間たちに当たる麦わらの一味の像を設置している。

 さらに、「クレヨンしんちゃん」の母みさえが熊本県出身という設定であるのにちなみ、登場人物ゆかりの埼玉県、秋田県と家族都市協定を結んで連携するなど、漫画を通じた地域振興に力を入れている。

参考:【熊本大学】熊本大学文学部附属国際マンガ学教育研究センターの設置について(PDF)

大学ジャーナル https://univ-journal.jp/187934/

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