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学習状況調査:大学生の学習時間、授業以外「0時間」は45.4%、大丈夫なの?

2018/04/10

 授業以外の学習が「0時間」という大学生が昼間部の全学年平均で45.4%を占めることが2018年4月9日、国立教育政策研究所による2016年度「大学生等の学習状況に関する調査研究」の結果から明らかになった。「大学生等の学習状況に関する調査研究」は、日本学生支援機構による「学生生活調査」と共同で2016年11月、全国の大学・短期大学に在籍する学生を対象に実施。設置者別構成比と等しくなるよう有効回答数にウェイト付けを行い、1万8816ケースを集計に用いた。

 このうち、大学全体の結果によると、1週間あたりの授業への出席平均時間は、1年次20.0時間、2年次19.4時間、3年次15.9時間、4年次5.4時間。学科系統が「医・歯・薬」にほぼ限定される5・6年次は、5年次が18.4時間、6年次が10.9時間であった。1・2年次の学科系統別に授業に21時間以上出席している学生の割合をみると、「医・歯・薬」「看護・保健」が6割以上、「理・工・農」が約半数に対し、「社会科学」は3割未満。国立教育政策研究所では「巷間言われるような『理系の学生は忙しい』という結果になっている」と分析しており、この傾向は2014年度調査からほとんど変わっていないという。

 授業の予習・復習などの週あたり平均時間は、1年次4.9時間、2年次5.4時間と、授業への出席時間の約4分の1程度であった。3年次は5.0時間で、授業への出席時間の約3分の1程度。ただし、専攻分野による差が大きく、1・2年次を学科系統別にみると、「医・歯・薬」「看護・保健」「理・工・農」など、授業への出席時間が長い専攻分野で予習・復習の時間も長い傾向にあった。

(国立教育政策研究所「大学生等の学習状況に関する調査研究」 4/9)

 

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