NETWORK NEWS

大阪大:30人を追加合格、昨年の入試「物理」で出題と採点ミス、3度目の指摘

2018/01/06

 大阪大は1月6日、昨年2月に実施した一般入試(前期日程)の物理で、出題と採点にミスがあったと発表した。これを報じた毎日新聞(1/6)によれば、合否判定をやり直した結果、不合格とした30人を追加合格とした。また、本来は第1志望の学科で合格していたのに、第2志望の学科に入学していた学生も9人いた。大阪大は新合格者全員に必要な補償を行う方針。追加合格となる30人の内訳は、理学部4人、医学部2人、歯学部1人、薬学部2人、工学部19人、基礎工学部2人。第1志望の学科で合格していたのに第2志望の学科に合格とされたのは、理学部1人と工学部5人、基礎工学部3人の計9人。

 大阪大によると、昨年8月9日、外部から物理の問題の一部にミスがあるのではないかという指摘がメールで大学に寄せられた。このとき大学側はこのメール送信者にミスはないと返信したが、昨年12月4日にも別の外部の人物から同じような指摘が寄せられた。このため、問題作成責任者や副責任者とは別に4人の教員を加えて検討した結果、ミスが判明した。この設問を巡り、高校教員らが参加して昨年6月10日に開催された検討会でも不備を指摘する意見が出たが、問題作成責任者らは自分たちの解答例が正しいと説明していた。大阪大は「厳正、確実であるべき入試でこのような事態を引き起こし、深くおわびするとともに、当該の合格者や学生のことを最優先に考え、事情を考慮し、誠心誠意対応してまいります」とコメントしている。

 

一覧に戻る