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新テスト記述式:解答文字数80字以上は大学採点、センターも

2016/11/05

 2020年度に現行の大学入試センター試験から替える予定の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について、文科省は11月4日、国語で導入する記述式問題の実施方法案を公表した。これを報じた産経新聞(11/5)によれば、解答文字数が80~100字と80字以下の2種類の問題を各1問程度盛り込む方針。受験生は志望大学の要件に従い、両方かいずれかを解答する。80字以上は各大学が、それ以下はセンター側が採点する。実施方法案は北海道小樽市で開かれた国立大学協会の総会後に示された。新テストは1月に実施するが、採点に20日程度かかるため、1月13日以降の最初の土日としている現行のセンター試験日程より前倒しし、大学へのデータ提供を現在より数日遅らせる。文科省は制度設計を国大協などと調整するが、採点の負担への反発も予想される。

 記述式は新聞記事や統計資料などを読み、考えを書く問題を想定。80字以上の問題はセンターが引用語句など解答条件を満たしているか確認し、画像データ化した答案や採点基準を大学に送って、大学が教員や外部人材の手で採点する。80字以下の問題はセンターが委託した民間事業者が採点し、1点刻みではなく段階別に評価。大学に答案や採点基準を送り、大学の教員が確認する。40字程度の2問に分ける案もある。各大学による採点は基準がばらつき、公平性が保てないとの懸念があるが、文科省は採点基準を示すことで共通理解が得られると主張した。国大協は年内にも案への意見をまとめる考えだが集約には困難を伴いそうだ。

 

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