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東京大:NECと人工知能(AI)共同研究、奨学金や人材育成も

2016/09/03

 NECと東京大は9月2日、人間の脳の働きをまねた超高効率の人工知能(AI)技術の共同研究を主軸とした戦略的パートナーシップ協定を締結したと発表した。これを報じた産経新聞(9/3)によれば、個別研究による従来型の産学連携とは異なり、法学や経済学の有識者も参画して、AIを社会で活用するための法的、倫理的な課題の解決策を検討。奨学金やインターンシップの活用による人材育成を行い、今後3年間をめどに成果を出したい考えだ。日本の産業競争力の強化に向けた企業と大学による組織レベルの包括的な連携は、日立製作所もAIなどの分野で東京大、京都大などと進めており、今後も広がりそうだ。

 AI技術は東大生産技術研究所の合原一幸教授を中心に、NECを含めた国内外トップ研究者10人以上が加わって研究。人間の脳のニューロン(神経細胞)や、情報を伝えるシナプスを模した電子回路を開発し、将来普及が見込まれる自動運転車や監視用スマートカメラに内蔵させ、自ら判断して動作できるようにする。奨学金は博士課程学生が対象で、毎年2人ずつ選ぶ。NECが3年間にわたって1人当たり毎月20万円を給付し、返済は不要。NECは長期の学生インターンも受け入れる方針だ。

 

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